誰でも自分自身の「能力・成果・人格」等、より高いレベルへ上昇させたいと考えます。そのためには、学習や挑戦を繰り返し、経験を積んでいく努力が必要です。
この行動は、一人では続きません。努力していくためには、具体的な目標が必要だからです。
自己啓発の具体的な目標として、自分の職務に関係する資格取得は効果的です。資格を取得することで知識や理解が深まり、責任感や自信がもてるからです。
会社にも支援するメリットはあります。専門知識をもった人材が増え、企業としての信頼度が増します。会社が積極的に支援することで、従業員にも会社にもメリットが生まれます。
「資格取得させるとすぐ転職する」という経営者がいます。それは大間違いです。すぐ転職するのであれば、その会社に魅力がないために転職するのです。
資格取得はすぐに会社に「成果」をもたらせるのではありません。会社が支援する自己啓発活動こそが、意識改革と成長につながり、会社を育てるもう一つの「経営戦略」になるのです。
なぜ資格取得が自己啓発に効果的なのか
1.専門的な知識が増える
学校で学んだことを、就職に生かせるとは限りません。実社会では、通用しないことも多いからです。ときには、全く違う仕事に就く場合もあります。先輩に教えてもらいながら、身に付けていくのが現実です。
しかし、実社会ではより専門的な知識が必要になります。独学も手段の一つですが、行き詰りや限界を感じ、挫折することもあります。
資格取得のための学習は経費がかかりますが、疑問を解決できるのでより効果的です。専門的な知識を付け資格をもつことで、従業員の意識はもっと変わります。
2.意識が変わり責任感が強くなる
人が変わっていくためには、「動機付け」が必要です。いくら会社が責任感を求めても、本人の動機付けには成り兼ねます。会社は求めるばかりではいけません。
会社が与えるものがあって、求めることができるのです。
会社から与えられたチャンスで資格取得ができれば、責任感は強くなります。会社が求めなくても自主的に意識が変わり責任感が強くなります。
そして、少しずつスキルを求められる仕事を任せることで、どんどん成長していきます。
3.みんなに頼りにされ信頼される
資格をもてば、みんなから「できて当たり前」と思われることもあります。いろんなことをいう人がいるので、それを気にする従業員もいます。
資格取得を後悔する場合もあるかも知れません。このときこそ会社は従業員を守らなければなりません。
得た知識は、必ず職場で役立ちます。みんなから質問を受ければ、必ず調べて正解を探し説明しようとします。
プレッシャーにはなりますが、逆にレベルが上がります。いつしか、みんなに頼りにされ信頼される立場になります。
4.従業員はこの会社で頑張ろうと思う
資格を取って転職するのでは・・・と、心配する経営者がいます。逆です。資格を取れたから、この会社で頑張ろうとするのです。
そもそも従業員に魅力のある会社であり、働きやすい職場でなければすぐに辞めてしまいます。
「資格を取ったから」「資格を取らせたから」・・・これではいけません。会社のおかげで資格を取れた」などと思わせては、だれもが夢も希望ももてません。
このように考えなければ、働きやすい職場とはいえません。従業員は自然に、会社のために頑張ろうと思います。
従業員の意識が変わるためには、会社の意識が変わらなければいけません。
・資格を取得したという意識から責任感が強くなる。
・みんなに頼りにされ信頼され、この会社で頑張ろうと思う。
会社が支援するメリットとは
1.専門性の強い会社になる
経営者は、同業他社との「同質化」を避け「差別化」を図る必要があります。同質化では、大手企業には勝てないからです。そのためには、大手企業ができない「隙間」を狙うことにより差別化していきます。
このように資格取得者が増えると、会社のレベルは高くなり「差別化」につながります。同業他社との競争には従業員の能力が必要です。
そして、大手企業にはできない手法を見つけ出し「強み」にしていかなければ生き残れません。
2.会社のPRになり信頼度が上がる
会社のPRは、他社との違いを示す必要があります。「どこが、何が違うのか」といえなければいけません。会社のコンセプトをPRできなければ、顧客からはどんな会社なのか見えてきません。
専門性の強い会社になれば、「ここが違う」とPRできます。そして信頼性が上がり、顧客は増えていきます。顧客のニーズはそれぞれ違い、すべてのニーズに対応するのは困難です。
一番の強みをPRしなければ、それを必要とする顧客の目には留まりません。会社のPRポイントがあるなしでは、顧客からの関心度は大きな違いです。
3.従業員の競争力が高まりレベルアップする
従業員のレベルアップには競争が必要です。足を引っ張り合うような競争ではなく、正しい競争です。競争があってこそ成長があります。
資格取得の意識は、この正しい競争を生み出します。会社は、まちがった競争にならないようにフォローすることが大事です。
資格取得後の会社のフォローが、従業員を成長させるといっても過言ではありません。
・会社コンセプトのPRになり、信頼度が上がる。
・従業員同士の競争力が高まり、従業員のレベルが高くなる。
従業員が意欲的になる取組み方法
会社が主体となり仕組みをつくる
資格取得を強制してはいけません。
従業員任せにしても効果はありません。
強制ではなく、自主的に行動できるようにしましょう。
それには、資格に対する会社の理解が必要です。従業員は会社が気持ちよく勧めてくれるのであれば、頑張ろうという気持ちになれます。
会社が可能な限り経費を負担する
従業員にとって重荷になるのは経費です。お金を自分で負担してまでも資格取得をする人は少数です。
いくら仕事で必要だとわかっていても、お金は大きな問題です。会社が可能な限り、経費の負担をしてあげましょう。
商工会などでは、資格取得の補助制度があり活用するのも方法です。
自己負担を出来る限り少なくし、従業員が取り組みやすい制度にすることが推進につながります。資格取得は個人として取り組むのではなく、会社の取り組みとするのが大切です。
資格取得者を明確に表示・掲示する
取得した資格は、会社として表示・掲示することが大切です。資格取得者として表示・掲示されれば、本人の意識も変わります。また、取引先や顧客等の対外的にも信頼度が増し、ビジネスにはプラスです。
2.名刺に記載する
3.店舗に表示する
・会社が可能な限り経費を負担する。
・資格取得者を明確に表示する。
まとめ
資格取得は従業員の自己啓発に効果的であり、専門集団をつくります。
資格取得は、人材育成・能力開発・意識改革に直結する手法なのです。
そして、同業他社と差別化を図る経営戦略になります。
そのためには、会社としての取り組みが必要です。従業員が「この会社で頑張ろう」と思える職場環境が、従業員のレベルを上げ顧客に信頼され、成果につながる戦略なのです。
会社と従業員との信頼関係を築いていきましょう。
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