「正しい人」と「信じられる人」、部下が選択する上司とは?

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「正しい人」と「信じられる人」、職場でどちらの上司を選びますか。逆に、上司の立場であれば、どちらの上司になりたいと思いますか。

部下にとって上司は、人生を左右する影響をもっています。すると部下は、上司を選びたいと思います。勿論、組織の中では選ぶことはできませんが、上司を評価します。

「正しい人」と「信じられる人」の違いは何なのでしょう。そして、どちらを部下は選択し、その理由は何なのでしょう。

そこには、「信用と信頼」の違いがあり、部下が上司を選ぶ重要な要素が含まれています。そして、部下の「感情」が関わってきます。感情とは、相手に抱く気持ちのことです。

 

「部下には公平と平等であるべき」と言われます。それだけでは解決しないことがあります。「公平と平等」だけでは、同じ結果を得られるとは限らないからです。

だからこそ、部下の「感情」を大切にしなければいけません。

 

「正しい人」と「信じられる人」の本当の理解は、

1.部下はどのような上司を選ぶのか
2.上司は部下にどのように接するべきなのか

の本質に迫り、最後は上司の決断こそが、部下が選択する上司の原点なのです。

「正しい人」と「信じられる人」の違い

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正しい人とは

正しい人とは、考え方や行動が正しいという評価です。考え方や行動が正しければ、模範となります。

「あの人の考え方は正しいから賛成できる」とか、「いつも正しい行動ができるから仕事を任せられる」等の言葉の使い方をします。

正しい人とは、信じて受け入れることができる人です。

信じられる人とは

信じられる人とは、仕事の評価だけではなく期待感があります。「頼みごとができる」や「相談できる」等、これからの期待感です。

「あの人に頼んでみよう」とか、「相談してみよう」等の言葉の使い方をします。

信じられる人とは、信じて頼ることができる人です。

これからの相手に抱く気持ちが期待できる意味が含まれています。

「信用」と「信頼」の違いがある

違いが理解できるように、もう少し掘り下げてみましょう。

「信用」と「信頼」という言葉があります。いずれも「信じる」という言葉のニュアンスをもっていますが、決定的な違いがあります。

 

「信用」とは、

「信じて受け入れる」という意味です。
これまでの業績などの事実や根拠に対して判断されます。

「信頼」とは、

「信じて頼ること」という意味です。
これから先に対する感情を意味しています。

 

このように、「信用」と「信頼」には大きな違いがあります。

 

「正しい人」は信用できる人であり、今までの評価で判断されます。
「信じられる人」は信頼できる人であり、これから抱く感情なのです。

部下は「正しい人」より「信じられる人」を選択する

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上司への「感情」で決まる

感情とは、

人や動物が物事や相手に対して抱く気持ちのことです。
喜びや悲しみ、怒りや憎しみ、驚きや感動、等があります。

 

「正しい人」より「信じられる人」を選択する理由は、今までの評価より、これからの感情が重要なのです。これからの期待感があるからです。

そして、この期待感は感情で決まります。わかり易くいえば、好きになるか嫌いになるかです。

例えば、抱く感情が「好き」であれば、これから先は期待できます。「嫌い」であれば期待できません。今までの評価よりも、これから抱く感情が重要なのです。

部下が抱く「感情」とは

「好き・嫌い」は極端な例です。部下はいろんな視点で上司を判断しています。その結果として、「好き・嫌い」のような結論付ける評価になります。

部下の視点において重視するのは、人の本質と人間性です。

本質とは、欠かすことができない最も重要な根本的な性質。
人間性とは、人間としてもつている性質、人間らしさ・・・です。

部下は上司の「本質と人間性」を感覚的に感じ取ります。そして、自分にとって価値があるかを判断します。それが感情として、上司に抱く気持ちになり「信頼できる・できない」という評価になります。

上司には「思いやり」が必要

では、上司には何が必要なのでしょうか。部下の細かな性格や価値観は、簡単には理解できていません。本来ならばコミュニケーションで理解するべきです。

部下の感情は、上司の日頃からの「思いやり」が必要です。

部下の気持ちに配慮し、何を望みどんな気持ちかを理解し接することです。 相手の身になって考え、気遣いをすることで、部下を思いやることができます。

上司の思いやりを感じれば、部下はこれからに期待できます。それが継続維持できれば、信頼につながり「信じられる人」になっていけます。

 どこで「感情」の差ができるのか

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「良い」感情と「悪い」感情

部下にとって「良い・悪い」は特別なときに起こることではありません。日頃の会話や業務の中で起こり判断します。日頃の行いが大切なのです。

しかし、上司も気を使うばかりでは務まりません。「言うべきことは言う」、そして部下に「やるべきことはやる」が大切です。

上司には、日頃からのコミュニケーションと部下への思いやりは重要なのです。この積み重ねができる・できないでは、部下の感情の差ができて当たりまえです。そして、「良い・悪い」になってしまうのです。

部下が上司に「感情」の差を感じるとき

1.正しい判断や考え方を知りたい

部下が聞きやすい話しの例です。

教えて欲しい、指導して欲しいと部下は思っています。間違っても「そんなことができないのか」と言ってはいけません。

わからなくても当然と考え、部下は理解できるまで丁寧に説明して欲しいと思っています。部下は、「わからないときは聞ける」と安心でき、これからも期待できます。

2.相談に乗って欲しい

部下が聞きにくい話しの例です。

誰にでも人に知られたくないことがあります。そして、相談に乗って欲しいと思います。でも、秘密を守って欲しいとも思っています。

親身になって相談を聞いてもらえれば、安心し嬉しいものです。しかし、邪魔くさそうにされ、他人ごとのように扱われると二度と期待はできません。部下は見守って欲しいとも思っています。 

3.困ったときに助けて欲しい

部下がもっと聞きにくい話しの例です。

困ったときには助けて欲しいと思いますが、簡単に相談はできません。相談する人がいないときや、相談内容の難しさを考えると上司が適任の場合があります。

このときは部下が困っており、追い詰められていることもあります。重要度も危険度も「大」のときです。見捨てるような考え方は、部下の人生に影響する恐れがあります。

仕事以外の話しかも知れませんが、部下にとっては重要な話です。一緒に真剣に考えてくれる上司は「信じられる人」です。

公平と平等だけでは解決しない時がある

部下への対応に関して、「公平と平等であるべき」と言う上司がいます。確かに、まわりの人との関係を考えると一理あります。

しかし、事と事情によってはそれでは解決しない場合があります。言葉を交わせない水面下では、何が起こっているのか想像もできない重要なことがあるからです。

 

「公平と平等」で終わるという考え方もあります。

しかし「公平と平等」を踏まえた上で、みんなが同じような結果を得られるようにすることが「公正」であり重要なのです。

そして、その上司の決断こそが「正しい人」と「信じられる人」の差になり、部下が上司を選択する原点ではないでしょうか。

 

まとめ

「正しい人」と「信じられる人」、どちらもおなじと感じますが違います。部下は「信じられる人」選択します。

部下が今までを認めるのか、これから先に期待し感情を抱くのかの違いがあるからです。そして「公平と平等」だけでは解決しない時があります。

最後は、上司の決断こそが「正しい人」と「信じられる人」の差になります。部下が上司を選択する原点だからです。

 

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