「仕事ができる・できない」という表現は本当に正しいのでしょうか。この表現は人の評価を決定づける意味合いがあります。
今はできなくても、努力してできるようになりたい・・と思っている人の希望をむしり取る言葉にも聞こえます。
この重要な評価をそれほど簡単に決定づけていいものでしょうか。疑問や不安で心を痛めている人は多いと思います。
人の評価は、その人の将来を左右するほどの重要なファクターです。ましてや簡単に他人が評価したり、言葉にしたりするものではありません。
しかし、職場では「あの人は仕事ができる!」という言葉を良く耳にすることがあります。誰もが納得できる場合もあれば、「それは違うのではないか?」と感じることもあります。
そもそも「仕事ができる」という定義は何なのでしょう。また、仕事の評価は誰が・どのような基準で決めるのでしょう。その表現は正しいのでしょうか。この問題を正しく理解できれば、
・他人の視線や評価を気にしなくなる
・自分はどうあるべきか考えることができる
・成長できる目標をもてる
・誰がどう考えても正しい判断と行動ができる 等々、
雑念や迷いが整理でき、社会の中で強く生きていこうとする希望や勇気が生まれるのではないでしょうか。
仕事の評価は誰がどのように決めるのか
評価には明確な評価基準が必要
人の評価は、公平で透明性がなければいけません。また評価は感覚的なものではなく、「評価点として〇〇点」と数値化することが必要です。
しかし数値は現時点での評価であり、将来的には本人の努力で変わっていくものです。
では、どのような手法と手段で評価し数値化すればいいのでしょう。
目標管理とは、従業員と会社が互いに合意の上、本人の目標を設定します。その進捗や達成度合いを互いに合意の上、評点・評価し数値化します。
そして次の目標を互いに見出します。人事評価や仕事の管理に欠かせないマネジメント手法です。
従業員のスキルアップやモチベーション向上だけでなく、評価においても明確な判断基準を作ることができるため、互いに納得できます。
仕事に対し知識や技術を身につけるだけではなく、自身で課題を発見し、解決に至るまでの能力を自らが身につけることができます。
このように評価は、会社として適切な手段で判断されるものです。その結果、評価される側は納得ができ「また頑張ろう」と思うことができます。だからこそ、人の評価には明確な評価基準が必要なのです。
会社が望む目標こそが、会社が望んでいること
この「従業員と会社が互いに合意の上、決める目標」、この時のコミュニケーションが重要なのです。互いの考えや想いを伝い合え、理解できるからです。
すると、会社が望む目標こそが、会社が望んでいることだと気づき理解できるのです。
達成結果が評価のすべてではない
仮に目標が達成できなかったとしても、評点評価が劣っていたとしても、会社は「仕事ができない」と判断しません。
達成結果だけではなく、進捗状況が重要だからです。日々の努力は結果に関わらず重要視されます。将来への期待があるからです。
その逆もあります。達成できたからと言って「仕事ができる」とは判断しません。日々の努力が持続されてこそ成長につながるからです。
「仕事ができる・できない」は正しい表現なのか
個人の主観で決めることではない
職場では、「自分は仕事ができる」と思っている人が、「あの人は仕事ができない」と他人を批判することが頻繁にあります。「思い上がり」の強い人です。
自分の能力を実際以上だと思い込み、そのように行動するという意味です。 客観的に見れば人を見下した見苦しい言動です。
個人の主観で決めることではありません。個人の主観は公平性に欠けるからです。
評価は個人の将来を左右する重要なファクター
個人評価の決定は簡単なことではありません。本人の将来を左右する影響力があります。それ故、会社にとって責任ある判断基準が求められます。
言い換えると、その時の評点評価で「できる・できない」と決めつけるのは間違った判断です。長期的な視点をもち、従業員を育てる仕組みがなければ「人材育成」という観点から経営にも影響します。
他人の評価を気にすることはない
これらの内容から、人の評価と会社の評価は、評価基準がまったく違うことが理解できたと思います。また、「仕事ができる・できない」という他人の評価を気にする必要はありません。
だから他人の評価で疑問や不安で心を痛めている人は、気にする必要はありません。
とは言っても、言われることは気になるのは当たり前です。では、どのように考え行動すればいいのでしょうか。
評価は「誰がどう考えても正しい」判断と行動から始まる
会社は何を望んでいるのか理解する
前述した「目標管理」でお話ししたように、「会社が望む目標こそが、会社が望んでいること」です。まずは会社が自分に何を望んでいるのかを知り理解することが重要です。
具体的に、どのように考え行動することを望んでいるかです。会社が望んでいることが、あなたに対する期待であり、そのように成長してもらうために会社が目標を与えているのです。
しかし、会社や上司によっては「目標管理」自体を理解していない場合があります。それでも機会があれば、「会社が望んでいること」を確認しておきましょう。必ずあなたの前向きな気持ちは伝わるはずです。
「後ろ指をさされる」ことはしない
当人の気づかぬところで陰口をたたかれることです。
単に根拠のない妬みや個人的な批判であれば問題ありません。しかし、その根拠が仕事や人間関係において、指摘される内容であれば改善しなければいけません。
陰口や噂は、あっという間に広がります。「後ろ指をさされる」ことをしていなければ、周りの人は陰口や噂を信じません。人として信頼されているからです。仕事の評価と人としての信頼は別なのです。
職場ルールを守ることは、自分を守ることになる
職場にはルールがあります。職場ルールーを守る人は信頼される人です。周りからの接し方も、良い意味で変わります。誰でも信頼できる人と仕事をしたいものです。
職場で何か問題が起こったときには、会社はその原因を調べます。職場ルールを守っていたが問題が起きた場合は、会社は責任を問いません。しかし、職場ルールを守っていなければ責任問題になります。
このようにルールを守れば、自分を守ることになります。また、会社の評価も高くなります。
社会の一員として何が求められるのか
このように、会社は仕事の成果だけを求めているのではありません。まずは、社会の一員として「あたりまえ」のことを「あたりまえ」に行動して欲しいのです。
「誰がどう考えても正しい」判断と行動です。
その上で仕事の評価が成り立っているのです。
他人の評価で疑問や不安で心を痛めている人は、まずは「誰がどう考えても正しい」判断と行動をしっかり行っていきましょう。
自信がつけば、もっと自信をもって仕事に取り組むことができます。そうすれば、会社の評価も良い方向に進んでいくはずです。
まとめ
人の評価は公平で透明性が求められます。そして評価はその人の将来を左右するほどの重要なファクターです。だからこそ評価には「明確なルールと根拠」が求められます。
会社はその人に何を望んでいるのかという期待を伝えることが重要です。そのための目標を明確にしなければいけません。
一方で従業員は、会社の考えを理解し努力の継続こそが「正しい評価」につながっていきます。これが会社と従業員の信頼関係の構築です。
「仕事ができる・できない」という一言の表現より、評価は誰が何を基準で決めるのかを理解できれば、正しい目標がもて会社や仕事が楽しく感じるのではないでしょうか。
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