感情を抑え平常心を保つ人がいます。冷静に行動できる人です。人間的にも性格的にも好感がもて、「あのような人になりたい」と思います。なぜ、そのような行動ができるのでしょう。
確かに、性格的な違いはあるかも知れません。しかし、「理性」と「本能」のコントロールができているのです。
「理性」とは、物事の道理を考え、道理に従って判断や行動する能力です。「本能」とは、過去の経験・学習に関わらず、動物が先天的にもつ行動です。
逆に、コントロールできなければ、仕事の判断間違いやストレスの原因になります。「理性」と「本能」の関係を理解し、自分自身をコントロールできれば、誰でも「自分をコントロールできる人」に成長できるのです。
感情を抑えられない人
思い通りにしたいと思う
誰でも自分の思い通りにしたいと思います。責任をもっている人は、自分の評価に関わることには敏感です。
しかし、最後に判断するのではなく、最初から決めています。自分の想い通りにならないことが気に入らないのです。
本来ならば、他人の意見を聞き議論をして決めるのが正しい方法です。他人の意見には耳を傾けず、自分が正しいと思っています。
何が正しいではなく、自分の思い通りにならないことが感情的になる理由の一つです。
自分にとって「得・損」で選択する
自分に「得・損」や「有利・不利」の利害関係で考える人もいます。会社の利益を考える行動は必要ですが、個人的な利益関係はあってはいけません。
しかし、人は個人的な利益関係に流されがちです。その結果、職場では問題が発生します。
自分に賛成する人は仲間、反対する人は敵と同じ考え方です。仲間は取り込もうとし、敵は排除します。
派閥ができる原因にもなり、真のリーダーとしての尊敬には値しません。権限や権力のある人に見られる行動です。
自分の感情を抑えることができない
感情的になる原因は、自分中心の利己主義です。「仲間のために」と考え行動できません。自分の感情を抑え、互いに尊重することができないのです。
なぜ、感情を抑えることができないのでしょう。
「思い通りにしたい」や「得・損」で感情的に荒立てる人は性格も関係しますが、「理性」と「本能」のコントロールができないのが原因です。具体的にどのようなことなのかを説明します。
冷静に行動できる人
「理性」と「本能」とは
理性が働くときは、「常識的にしてはいけない」、「物事の筋道として正しくない」と思い判断するときです。
本能が働くときは、「過去の経験」や「学んだこと」を活かして判断するときです。
例えば、過去に失敗した方法で、また部下に指示することはしません。失敗の経験があるからです。
しかし、その経験があるにも関わらず、上司として「この方法が気に入っているから」という理由で指示するのは、理性が働かず本能で判断していることになります。
心の葛藤をコントロールできる
人の心の中では葛藤が生じます。常識的な行動をする「理性」と、利害関係に流される「本能」との葛藤です。
「思い通りにしたい」や「得・損」を考えると、理性より本能が優先され感情的になる原因です。
しかし、仲間を大切にしてルールを守る行動は、理性が本能を抑え「冷静で感情的ではない判断」と評価されます。
誰にでもある「心の葛藤」を、コントロールできる人が冷静で荒立てず行動する人です。そして、正しい判断ができ人間関係を築くことができます。
「理性」と「本能」のアンバランスが問題を起こす
「本能」が「理性」を上回ると、間違いが起きる
理性と本能を、自分で上手くコントロールできなければ問題が起こります。
まず、「本能」が「理性」を上回ったときです。前述したように、判断を誤り仕事上の問題や失敗です。
「この方法が気に入っているから」という理由だけでは、理論的な判断ではなく説得力もありません。まわりとの人間関係や信頼関係にも影響します。
仕事だけではなく、プライベートもおなじです。「本能」が「理性」を上回ると、他人への迷惑行為にも成り兼ねず、最悪は犯罪行為につながる可能性もあります。人生が変わってしまう結果にもなるのです。
「理性」が「本能」抑えすぎると、ストレスが溜まる
次は、「理性」が「本能」抑えすぎるときです。あまりにも人の目や評判を気にしすぎ「完璧」を意識すぎるときです。
ストレスが溜まりどこかで爆発することもあります。これが続くと、自律神経等への影響も考えられ、社会生活に支障をきたす場合があります。
「理性」と「本能」のアンバランスは、このように問題を起こすことがあります。
人は完璧を求めても自由過ぎてもいけません。人に迷いがあるのはあたり前のことです。理性と本能、上手に付き合っていく必要があります。
そもそも、人は弱い生き物であり、最初から強い人はいません。しかし、訓練されれば強くなっていくものです。冷静に行動する人は、どのようにして自分をコントロールしているのでしょう。
自分をコントロールする手段
気分転換の趣味に没頭する
日々の葛藤やストレスの発散は大切です。人には「自分に合った方法」があります。一般的には、趣味や関心ごとがその役割を果たします。趣味の世界や関心のあることに「没頭」することで、心を癒し休めます。
仕事とは全く関係のないことを始めるのも有効です。大切なことは、仕事の世界から離れ解放されることです。技術や知識を身につけ磨くことにより、次の仕事の準備をするぐらいの気持ちでありたいものです。
自分で責任がもてる「秘密」をもつ
他人に言える人と、言えない人があります。言えればおなじ趣味の人と共通の会話ができます。仲良くなり趣味を通じて、時間を共有できれば更に好ましいです。
葛藤やストレスの発散を、人に言えなくても問題ありません。むしろ、自分だけの「ミステリー」を楽しむのも良いことです。自分で責任がもてれば、それでいいのです。
バランスを保ち、葛藤やストレスをもち続けないことが目的です。自分をコントロールできるようになれば、人は強くなり成長します。冷静に行動する人が、感情を抑える理由は、誰でもおなじなのです。
まとめ
人には、「強い・弱い」があります。単に性格や考え方の違いと思わず、本質的な違いを知っておくことが大切です。「人より劣っている」と考え諦めず、違いを理解し努力すれば人より「人より劣る」ことはありません。
感情を抑え冷静に行動する人を、性格や考え方の違いだと評価します。しかし、本当の違いは「理性」と「本能」の理解度です。
「理性」と「本能」を自分でコントロールできていると、人は飛躍的に成長するからです。
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