賛成は味方、反対は敵?意見の違いは互いに重要な役割がある

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職場には、賛成意見と反対意見があります。ときには議論が職場環境に影響を及ぼすこともあります。こんな時には「みんなが賛成してくれればよかったのに」と思います。

しかし、本当に賛成意見だけでいいのでしょうか。

賛成意見だけでは上手くいっているように感じますが、デメリットもあります。反対意見が言えなくなり、他人に任そうとします。

しかし、反対意見には組織を活性化する役割があります。議論により問題解決の質が高まり、方法にも選択肢が増えるからです。

賛成は「味方」、反対は「敵」と見なすことがありますが、「敵・味方」ではなく意見の違いです。双方の意見を理解し感情論にならず、互いに尊重し人間関係を維持することが必要です。

賛成意見だけのデメリットとは

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解決しないことがある

賛成意見だけであれば、議論で争われることなく無事に終わります。しかし、これで議論と言えるのでしょうか。

賛成意見だけで本当に解決すればいいですが、賛成することが目的で解決しない場合もあります。

議論は意見を交わし問題を解決する「場」です。隠れた問題点や、いろんな意見による解決策を見出さなければ問題は解決しません。

賛成意見だけでは、波風を立てない議論になったとしても、問題解決にはならないデメリットがあります。

反対意見が言えなくなる

人と違う意見を言うのは勇気が必要です。反対意見をもっていたとしても、賛成者ばかりでは意見が言えません。自分の意見を言えない風土は、風通しの良い職場とは言えません。

人は間違った意見でも、勇気をだして発言することで成長します。責任感と勇気が養われるからです。反対意見が言えなくなる環境は決して良いとは言えません。

逆に主体性や自主性のない人をつくり、イエスマンを増やすだけです。

他人に任そうとする

意見が言えない環境では、やる気のある人は離れていきます。「意見を言っても受け入れてもらえない」と思うからです。そして、「みんなと合わせておけばいい」と考えだします。

このような環境では、前向きな意見をもつ人も活躍できません。そして、他人に任そうとします。全員が同じ意見であれば、確かにメリットはあります。

しかし、デメリットもあります。職場での考え方を、それぞれの意見を交わし解決の方向へ導くことが「議論」です。

反対意見は組織を活性化する

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反対意見にも考え方がある

反対意見は「チームワークを乱す」と考える人がいます。チームワークを乱す行為は、決まったことやルールを守らない行為です。

この「決めごと」を決めるための議論であり、反対意見はチームワークを乱す行為ではありません。

反対意見になる理由は、考え方がちがうからです。なぜ、どこが、どのように違うのかが大切です。

会社や組織が良くなっていくためには、このような違う意見があり議論することが活性化につながります。反対意見にも考え方があり、聞く耳をもつことが大切なのです。

賛成と反対意見が議論の質を高める

ひとつの決めごとにも、意見は多数存在します。この意見や考え方の違いが議論になります。意見の違いは、価値観や視点の違いです。

議論が活発になり質が高まると、自分の価値観や視点に疑問を感じるときがあります。反対意見が組織を活性化しているからです。

賛成と反対が対立すると、派閥をつくり感情論に走るだけです。意見の違いを組織運営や人間関係に持ち込んではいけません。

チームワークを乱すのは、意見の違いではなく感情論として職場に持ち込む「けじめ」に欠けているからです。

選択肢が増える

いろんな意見で選択肢が増えます。「これしかない」と思ってしまうと変化に対応できません。

ほとんどの人は自分が正しいと思っています。自信は必要ですが絶対的ではありません。時代の変化や状況に合わせて変えていく判断が求められます。

反対意見は議論の質を高め、選択肢を増やし組織を活性化します。ただし、反対意見を上手に扱う必要があります。これは、リーダーによって差がでます。

優れたリーダーは反対意見をコントロールする能力をもっています。

優れたリーダーは反対意見をコントロールする

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賛成・反対は「敵・味方」ではない

組織の中では、賛成は「味方」反対は「敵」と判断しています。これは基本的な間違いです。

反対意見は「自分を否定する者」と思い込み、すべてに敵対意識を持ってしまいます。その意識が言動に現れ、相手を常に「敵」とみなします。

優れたリーダーは「敵」とは考えず、違う意見を認めます。意見を認め相手が納得できるような説明をします。相手も理解を得ることで協調しようとします。

相手の意見が正しければ、相手を尊重し意見を受け入れます。意見の違いがあっても人間関係は大切にします。

意見は違うが目指す方向は同じ

同じ会社で働く仲間なので、目指す方向は同じだと思っています。どんなときでも協力的な姿勢をもち、相手に伝わります。相手も感情的にならず質の高い議論を求めます。

感情論は組織を乱す

議論が感情論に発展すると、人間関係は崩壊します。議論に感情論が加わり、勝手に「敵」と思い込むことが組織を乱す結果になります。

優れたリーダーは「敵」をつくらず「味方」にします。相手の意見を尊重し仲間として受け入れようとできるからです。

賛成意見だけでは、職場も仕事も良くなりません。

反対意見には組織を活性化する大事な役割があります。その役割を効果的に果たすためには、優秀なリーダーが必要です。しかし、相手の意見を理解し、人間関係を大切にすれば優秀なリーダーの役割は果たせます。

 

まとめ

反対と賛成は「求心力と遠心力」のように、力が働く方向が全く逆で対立する意見です。組織ではこの二つのバランスが大切です。

「求心力」とは、人を引きつけ、その人を中心に動いていく力です。リーダーとして組織を引っ張る人で賛成意見です。「遠心力」とは、求心力の逆です。回転軸の中心から遠ざかろうとする力で、組織に反発し飛び出そうとする力で反対意見です。

賛成と反対が共存することが、組織を活性化していきます。そのためには「敵・味方」ではなく、互いの信頼関係を大切にしなければいけません。

 

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