中間管理職は、むずかしい役職だと思ったことはないですか?中間管理職とは、一般的組織の中で役員の指揮下ではない課長、係長が対象です。
部長以上の役職は、役員の指揮下に入るので中間管理職ではありません。中間管理職は板挟みの役職です。上司からのプレッシャーと、部下からの「現場の声」があります。
特に、現場を運営している部下からは、様々な意見や要望があり板挟みの苦悩が絶えません。しかし、知っていれば乗り切れる「4つの能力」があります。
中間管理職は現場を担当する難しい仕事ですが、4つの能力を理解し、目指す目標を決めていれば迷いや悩みが整理できます。そして、会社と部下から信頼される中間管理職の役割が果たせます。
中間管理職は、上司と部下との「板挟み」の役職
上司の指示には逆らえない
中間管理職は役員の指揮下ではありませんが、経営職の管理下に位置するので経営者の考え方に近いことを求められます。立場は中間管理職ですが、考え方は経営職と同じように求められます。
本来はそれぞれの立場の考え方があるので、いろんな意見は経営にメリットになるのですが、力関係で決定されるのが実態です。反発ばかりする中間管理職は、排除されます。これはサラリーマンの宿命です。
しかし、言うべきことは言いましょう。そして決まったこと、やるべきことはやりましょう。これは妥協ではありません。組織人として当然の行動です。
部下の意見も理解できる
会社の意思決定が、部下にもメリットがあれば問題はありません。しかし、部下への負担や責任が増えるだけであれば、不満となります。
部下の意見も、理解できます。部下にどのように説明し実行するのか、悩みは増えるばかりです。
そんな時には、部下の仕事を軽減できないかを部下と相談しましょう。中間管理職には、ある程度の権限があります。会社が新しい仕事を増やすのは、会社としての価値があるからです。
しかし、得るものがあるならば、失うものもあって当然です。そして会社に「こうすればできる。」と提言しましょう。やるべきことをやるためには、言うべきことをいう・・・必要なリーダーシップです。
板挟みに悩む
このように、事あるごとに板挟みになるのが、中間管理職です。これは、中間管理職の避けて通れない現実です。
板挟みがプレッシャーから苦痛に変わると、「赤信号」になり精神的に追い詰められることもあります。会社と部下との「板挟み」の役職は、精神力と覚悟が必要なのです。
精神力は耐えることだけではなく、考えていく力です。覚悟は中間管理職としての責任を全うするための権限の有効活用であり、部下への思いやりです。この繰り返しが、あなたに勇気と希望を与えてくれます。
知っていれば乗り切れる「4つの能力」とは
1.会社の考えを職場で実行する能力
中間管理職は会社の考えを実行することを求められます。多少困難な取り組みでも、実行しなければいけません。しかし、成果がない場合もあります。そのときは、原因を分析し説明する必要があります。
成果がでない結果に悩む必要はありません。経営者でも成果がでないことは、よくあることです。中間管理職は成果も求められますが、どれだけ努力したのかです。
精一杯努力した結果であれば、経営者がそれ以上求めてはいけません。むしろ経営者でなければできないフォーローをしなければいけません。
経営者はあなたの努力度合いを見ているのです。
2.組織をまとめ、円滑に運営する能力
組織を管理するのは、中間管理職の仕事です。部下に負担がかかると、業務が円滑に進まないときがあります。中間管理職は、統率力を発揮し組織を束ねる役割です。組織の管理能力と運営能力を問われます。
この組織管理と組織運営は、経営者にはできません。経営者の仕事は別にあるからです。だから現場は中間管理職に任されています。これを勘違いし、経営者の責任にするのは間違いです。
ただし、経営者が無理難題や法律上の違法行為を求めるのであれば別です。違法行為は違法とはっきり言いましょう。中間管理職の責任になるからです。
3.業績を上げる能力
いくら組織をまとめても、業績をあげなければ評価されません。業績さえ上げれば、多少のことは・・・という経営もいます。しかし、業績だけが目的では、組織が円滑に機能するとは限らずどこかで現場に負担がかかります。
中間管理職はこの「業績と組織運営」のバランスを求められています。例えば、どちらを優先するかの議論もあります。
業績を優先すると、組織運営に支障をきたす場合があります。業績追及の結果、部下の不平不満が発生する場合です。
一方、組織運営を優先すると業績に影響する場合もあります。しかし、業績は部下と組織あっての結果であることは間違いありません。
4.会社に有益な提案ができる能力
会社も有益な提言を望みます。組織からの情報や提案は、業績に結び付くからです。しかし、望んでいるのは「会社にとって有益」な提言です。部下の不平や不満ではありません。不平や不満は中間管理職の対応する仕事と考えているからです。
中間管理職は、「板挟み」な役割です。しかし、この「板挟み」を克服しなければ、前にすすめません。
それゆえに、組織を大切にして部下に思いやりをもつこと。そして、言うべきことはいい、やるべきことはやる。
その結果、会社に有益な提案ができるのではないでしょうか。経営者ができない仕事を中間管理職はできるのです。
中間管理職が目指す目標とは
コミユニケーション力が「板挟み」の悩みを解決する
中間管理職は、会社と部下との「板挟み」の役職と前述しました。「責任」という視点では重責でする。しかし、「期待」という視点では、やりがいのある役職です。会社からも部下からも期待されているのです。
会社と部下との「板挟み」は、中間管理職にとって悩みの種です。
会社からの指示をどのように理解し、部下にかみ砕いて納得できる説明をする必要があります。また、会社にも「こうすればできる」と説明し了解を得ることも必要です。
そのためにはコミミユニケーション力は欠かせず、悩みや問題を解決してくれます。
部下が頑張ろうと思える職場環境をつくる
会社の決定には簡単には逆らえないことを、部下も理解しています。会社が決めたことだから・・・で終わらせるでは、だれもが納得できません。だから中間管理職の部下に対する姿勢と考え方は重要になります。
上司が部下と一緒に仕事をすると納得の度合いは変わります。リーダーシップを発揮し、部下のモチベーションを高める必要があります。部下が頑張ろうと思える職場環境は、寄り添う気持ちが大切なのです。
すぐ仕事を部下に押しつける人がいます。仕事を分担し負担の軽減を、自ら率先してやりましょう。部下への思いやりや心配りが信頼関係になり、部下が頑張ろうと思える職場環境になります。
会社に対して意見を言うのは意味がある
会社にも不安があります。経営の判断が、成果と従業員どのような結果をもたらすのか不安なのです。一番の不安は、従業員が会社への信頼を失い会社を離れていくことです。
ワンマンな経営者は、意見を求めません。
しかし、ワンマンな経営者ほど本音は意見を聞きたいのです。どんな意見をもっているか、知りたいと思っています。
だから、言うべきことをいうのは必要です。そのときは経営者も不機嫌になると思いますが、結果としては経営者も理解する場合も少なくありません。
経営職になったにときを考える
中間管理職になれば、経営者の一員を目指す望みはだれでももっています。あなたが経営者になったときを考えましょう。どのような考えで、どのような行動をすればいいのか・・・今、考えておくべきです。
たとえ経営者に成れなかったとしても、経営者の意識はもてます。経営者の意識をもてば、仕事の仕方も変わります。何より、経営者に頼りにされる存在になります。経営者に成れなかったとしても、意識の有無は今後の大きなチャンスを広げていきます。
まとめ
中間管理職に求められる能力と役割は、むずかしいと考えている人は多いと思います。確かにむずかしい役職ですが、だれもが一度は経験する立場です。
中間管理職は、組織を管理し成果を上げるのが果たすべき役割であり、上司の考えと職場を調整する「4つの能力」と「目指す目標」があれば、中間管理職の役割は果たせるのです。
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