一番早く来て遅く帰る上司、部下が気づかない上司の責任とは

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一番早く来て遅く帰る上司、部下にとっては「上司が一番早く来ると、上司より早く出勤しないといけないのか」「上司が帰るまで帰りづらい」と感じます。上司は何を考えているのでしょう。

上司には、管理責任と道徳的責任があります。

管理責任は、「業務を管理運営する責任」です。

一方、道徳的責任は、「何かが起こったとき、だれが責任ある対応するのか」と問われる責任です。この2つの責任が部下を守っているのです。

部下は、「やりづらい」と感じます。しかし、部下が気づかない上司の責任があります。この2つの責任を理解すれば上司との信頼関係は改善されます。

部下にとって、安心して働きやすい職場をつくるためには必要だからです。

管理責任と道徳的責任がある

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管理責任とは

管理責任は、「業務を管理運営する責任」です。業務の時間は、始業時間から終業時間までで残業も含みます。この時間内に行われている業務のすべてを管理運営します。業務とは、会社の指示する、または与えた仕事です。

業務責任は、業務の時間に行われる仕事上の管理責任を意味します。簡単に言えば、労働時間と仕事内容の管理責任です。

仮に、定時に上司が退社した後にトラブルが起これば、上司の勤務時間外となり、仕事上に不備がなければ直接的な責任は発生しません。

道徳的責任とは

道徳的責任は、「何かが起こったとき、だれが責任ある対応するのか」です。

例えば、上司が退社した後にトラブルが起これば、部下だけでは判断ができず上司に連絡します。連絡を受けた上司は、部下に指示をする責任があり解決すれば問題はありません。

しかし、上司に連絡が取れなければ誰も責任のある対応はできません。

この場合、道徳的責任は、「上司の勤務が終了したとしても、部下だけでは責任ある対応ができないのではないか」という考え方です。

連絡が取れなかった理由は問われますが、仕事上に不備がなければ上司の勤務時間外なので責任は問われません。

「何かが起こったとき、だれが責任ある対応するのか」という道徳的責任は残ります。

このように道徳的責任は直接的な責任ではなく、「これでいいのか」と疑問を呈する形で残ります。道徳的責任は、互いの人間関係の改善にも必要なのです。

部下は上司の道徳的責任に気づかない

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部下は「やりづらい」と感じている

部下は、「上司が一番早く来ると、上司より早く出勤しないといけないのか」「上司が帰るまで帰りづらい」と思います。すると、一番早く来て遅く帰る上司を良くは感じず、暗黙のプレッシャーだと思います。

法律上は会社の「所定労働時間」を守れば問題ありません。残業も上司の指示で行われるべきことで、暗黙の残業は法律上の問題があります。

上司が一番早く来て遅く帰っても、何も問題はなく気にする必要はありません。

一番早く来て遅く帰る上司は、意地悪な上司ばかりではありません。多少意地悪であっても「上司がいないときに何かが起これば、部下が困り迷惑をかける」と思っている上司もいます。

部下が気づかないところで、管理責任と道徳的責任をもっているのです。

部下を守っている

「上司がいない方が部下は育つ」と考えれば、上司が先に帰るのは間違いではありません。しかし、上司がいても部下は育ちます。部下に考えさせ、行動させた結果、上司が助けてあげればいいのです。

上司がそばにいた方が勇気をもって行動できることもあります。

しかし、もう一つ忘れてはいけないことがあります。会社は、従業員の親と家族から従業員を預かっているのです。

道徳的責任である「何かが起こったとき、だれが責任ある対応するのか」が問われます。親や家族への責任も考えているのです。

仕事だけが目的ではない

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「一番早く来る」理由

まず、仕事熱心な上司です。仕事に精一杯取組み、時間を無駄にしません。一日の始まりを大切だと考え、部下に対して自分から「おはよう」と言ってあげたいタイプです。そして、部下には「今日も一日、元気に頑張って欲しい」と思っています。

次に、責任者としての姿勢を示す上司です。このタイプは「自分が正しい姿勢を示さなければ、部下に悪い影響を与える」と考えています。

自分の姿勢が悪い手本にならないように、部下の将来性を考える人です。

しかし、このようなタイプの上司は「オレより早く来い」と言うでしょうか。

そのように言う上司もいるかも知れませんが、全くの「時代遅れ」で必要とされていない考え方です。

「遅く帰る」理由

上司が帰ってしまい、部下だけで残業をしている場合があります。安全はだれが管理するのでしょう。突発的な事故は仕方がないと思われますが、それで済むのでしょうか。

突発的なことゆえに、早く適切な判断が求められているのです。

「会社は狙われている」と考えなければいけません。現金や高額品がある場合は、特に注意が必要です。

仮に、現金や高額品がとられるだけで済まず、従業員の身に何かがあればどうでしょう。お金や保険で解決できる問題と、できない問題があります。

上司の役割を理解している

上司の役割とは何なのでしょう。昔、「企業戦士」と呼ばれる時代は、「会社のために」と考える時代でした。休まず遅くまで働くことがあたり前だったのです。

だから、売上や利益中心ですべてが許されていたのです。

今の時代は違います。法令を遵守し、安全・安心な職場づくりが求められています。部下を育成できることも必要です。

しかし、会社が利益をださなければ、雇用の維持や労働条件の改善は求められません。

だからこそ、会社は「働きやすく利益をだせる組織」を必要とします。そのためには、上司の役割が重要になります。

管理責任や道徳的責任を自覚した上司が、組織には必要なのです。部下として気づくことも大切ではないでしょうか。

 

まとめ

一番早く来て遅く帰る上司、部下は、「上司が一番早く来ると、上司より早く出勤しないといけないのか」「上司が帰るまで帰りづらい」とプレッシャーとして受け止めます。

しかし、部下が安心して働ける職場には、上司の管理責任や道徳的責任が必要です。職場環境が結果として会社に「利益」をもたらすからです。

一番早く来て遅く帰る上司への理解を深めれば、互いの人間関係も改善され、働きやすい職場になるのではないでしょうか。

 

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